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2019年1月14日月曜日

今年のイタリア美術の旅は北イタリア:ルッカとその周辺

ルッカ市のお客様をお迎えしたり、もともと自分の論文がトスカーナだったり、去年はナポリで南を満喫したり、ミラノの友達がずっと来い来い言ってるし、北イタリアへ行きたいって人が多いし、で、今年は北イタリアへ行くことにしました。カラーブリアかなーってのは、大嘘になりました。

詳細はこれからで参加者と相談するけど、その前に一週間の旅では毎晩移動でちょこっとみるとかは嫌いなので、ルッカ周辺地域とヴィチェンツァ周辺の二手に分けようかな。

ルッカ周辺はこんな感じ

Anfiteatro,Lucca

ルッカは何と言っても9月14日が一年で一番大切なヴォルトサントの光の祭典なので、いつ行くかで内容が変わる。この宗教行事にはなんども連れて行ってるんだけど、毎年時間や出し物が多少変わるし、一度失敗してるので、行きたい人がいれば14日のあたり、要するに旅の最初にルッカとその周辺を持ってくる。

San Michele in Foro, Lucca

この写真の聖ミケーレは街のど真ん中で、最も派手なロマネスク様式だし、きちんと説明していないので必ずご訪問。

Museo della tortura, Lucca

ルッカは博物館が目白押し!例えば当然すぐ近くのフィレンツェには世界的な大博物館があるけれど、ルッカには一風変わった博物館がたくさんある。ヨーロッパ一の漫画博物館(私は全然嬉しくない)とか実にわかりやすい説明つきの恐るべき拷問博物館とか、それよりもっと怖い近代の手術道具博物館を備えた館とか、なによりオペラの帝王プッチーニの街なので彼の博物館とか、10個以上ある。

Fra Bartolomeo,Lucca

言わずと知れた国立絵画館、司教座博物館、幽霊が出るので有名な植物園に絵画館、近隣地域民族博物館、歴史資料館、古代ローマ考古学博物館・・・う〜ん、なんてすごいんだろう。わが町国立市と姉妹都市になって良いんだろうか???

Montecatini terme

で、ルッカにはじっくり3泊。中世規模の城壁に囲まれた街中に、とても見切れない聖堂と博物館に疲れたら、ちょっとリラックスしに豪華な温泉地へ行きましょう。温泉地といったって、日本の誰でもゆったりのんびりできる親しみやすいものではなく、有産階級の湯治場で名を成した特別な場所。モンテカティーニテルメはポアロとかがローブをまとって出てきそうな感じ。今は勿論ずっと庶民化してるとはいえ、大衆的な場所ではないね。以前行った時は、気楽な格好で、目立って若かったのでちょっと失敗したと思いました。シニョーラ向き❤️

Montecatini

で、モンテカティーニは温泉リゾート地の丘の上に小さな可愛い街があって、そこへはまたまた可愛い写真の乗り物で上がってゆきます。以前は下の温泉地に泊まったんだけど、今度は上のち〜さな街に泊まりたい。

Montecatini alto

すごく小さいけれど、ちゃーんと劇場、言うに及ばず聖堂があって、中央広場にはレストランが並び、別世界を醸し出しています。空気は澄んでものすごく気持ちがいいし、写真の劇場でライブを見たら夜中まで中央広場でゆったりしたらどうでしょう。だって宿は目の前だから。

Montecatini alto

1日モンテカティーニアルトに泊まり、もしみんながエステとか行きたかったら下の温泉地ホテルにも一泊して(一泊すると5千円から1万円分のエステ券が付いてくる)、いろんな温泉の水を飲んだりお店を見たりして、プラートかピストイアへ二泊。

cettedrale, Prato

プラートは今ではイタリア最大の中国人人口を誇ることになっていて、その点はなんともいえないものがあります。なぜかっていうと中世から織物の町で有名で、それが現在のイタリアファッション界の裏に中国人ありってことで、こうなったの。でもフリードリッヒ二世の城やフィリッピーノ・リッピの町でもあり、初期中世最大の商人の町の一つ。

San Paolino, Lucca

Pistoia

トスカーナには珠玉のこじんまりした街がたくさんあるんだけど、ピストイアもその一つ。広場の真ん中にポツンと塔が立っていて、フィレンツェやヴォルテッラに似た8角形の洗礼堂がありいかにもトスカーナの街です。以前私が訪ねた時なんか、だ〜れも旅行者が居なくて、博物館は一人で見放題でした。

San Frediano, Lucca

どっちにしろルッカからみんな近いから、アリタリアでミラーノへ飛ぶか、乗り換えでフィレンツェかピサへ降りて行きましょう。それぞれの街への移動時間はあっという間。チャーターバスなど必要なし。移動に時間取られないから、ゆっくり街を堪能できます。

Torre di Guinigi, Lucca

そーだなー、もしみんながピサに行きたいっていうならピストイアかプラートを削ってピサへ行こう。ピサは中世最大の街だったんだから絶対泊まらないと見られない。考えといてね。




2019年1月12日土曜日

ルッカ市と国立市の姉妹都市提携で

昨日は一日通訳接待のヴォランティアをしました。

トスカーナ州の街ルッカはフィレンツェやピサに次ぐ規模の街ですが、その2都市に比較しずっと中世の街並みが保存されていて、異常な観光化もなく素晴らしいところです。私にとっては大学院に行こうと決めた時に論文の主題に選んだのがこの街の大聖堂にある特別な磔刑像で、個人的にもすごく思い入れのある街です。だいたい今、見てくれているこのサイトの表題もルッカの景色です。

そんなルッカと地元国立が姉妹都市提携を進めていて、そのために去年は国立から市長さんらが視察に行きました。私には想像もできない、飛行機入れて三日間の旅です!なので街を観れたのは1日ですが、それでも全くヨーロッパの古都を知らない人にとっては大きな驚きだったようです。

San Michele a Foro, Lucca

で、今回は二週間ルッカ市長秘書が夫人と一緒に日本に遊びに来ました。飛行機入れないで二週間です。もちろん国立にずっといるわけはなく京都はじめあちこち観光しています。もうすぐ帰らねばならないのが大変辛く、風邪を押して今日も鎌倉、明日は日光と頑張っています。昔は日本人ばかり弾丸ツアーを結構すると笑われていたけれど、そんなことはないよね。世界中の人が旅するようになった今、最初はその国の見所をあちこち回るのが当たり前になりました。きっと昔は旅をできる人が限られていて、そういう人は焦ってあちこち回る必要がなかったんでしょうね。

Bancarella dei libri,Lucca 

私はそんな特権階級からは極めて程遠い人間ですが、貧乏でも大好きなことを仕事にしたいと思って現在に至っているので、イタリアばかり全国回っています。弾丸ではなくゆっくりじっくり旅するほうが、結局多くの人にとっても思い出深い旅になると感じているので、あんまり移動しない一週間のイタリア旅行を毎年計画しています。できるだけホテルに泊まらないのも特徴です。ホテルはどの国でも似たり寄ったりだし、楽だけど面白みに欠けるのに対して、修道院とか民泊みたいなところはそれぞれにすごく特徴があって、人との付き合いが濃いので印象的です。時には、修道女に怒られたりしますが・・。

Torre della famiglia Guinigi, Lucca

時期は9月初頭から10月にかけてなんだけど、今年はどこに行こうかまだ決まってなくて困ってるところ。南部の方が体力を要するので、できるだけ若いうちに行った方が良いという気もするんだけど、この数年北部にご無沙汰なのでルッカを含めてその辺に行こうかとか、早く決めないと飛行機が高くなっちゃう!

Palazzo Mansi, Lucca

今日から「西洋美術の基礎知識・素材編」が始まります。そこでも告知するけど興味がある人は知らせてね。是非一緒に行きましょう!以下に連絡ちょうだい。

romanici@gmail.com

s.Frediano, Lucca


2019年1月1日火曜日

Buon Anno! あけましておめでとうございます

Buon Anno(ブォナンノ)!
Felice Anno Nuovo(フェリーチェ・アンノ・ヌオーヴォ)!

謹賀新年

Paestum

ご挨拶が終わったところで、今年も「イタリア美術と歴史の旅」をするので、新年会兼ねて集まりたい。写真は去年行ったパエストゥム。知れば知るほど古代ギリシャの凄さを思い知らされ、神殿を目の前にして、当時に想いを馳せます。今年もやっぱり9月に発とうと思ってる。

Campobasso

私がずっと授業している首都大学東京オープンユニヴァーシティの講座は、冬季はちょっと変則です。南大沢は三日間(1月10、17、24日)のプチ集中講座。年末から資料作りに励んでいます。

Modigliani

飯田橋の講座は1月12日から毎週連続で土曜日の午後を一緒に過ごすことになる。「西洋美術の基礎知識」をしっかり確認。建築、彫刻、絵画だけでなく工芸も視野に入れてるし、現代まで扱うから、すごくバラエティに富んだ内容です💕

両方の講座のリンクです

西洋美術好きの人たちの交流も深められたら最高です。授業の他に今年のイタリアの旅についても話し合いたいから、ぜひ来てね!待ってる!



2018年12月29日土曜日

2019年:イタリアの旅も行きたいところだらけ

毎年行っている「イタリア、美術と歴史の旅」ですが今年もやろうと思います。何と言っても航空券が安いから、早く決めたい。航空券の値段なんか見ちゃうと、急に現実的になっちゃうよね。

Amalfi

毎年行く度に、今までで一番良かったって印象を持つのはもちろん素晴らしいことだけど、だからって同じ所ばっかり行っていられない。今年訪問して、信じられないくらいお世話になった建築家、美術史家兼小説家の地方の名士フランコ・ヴァレンテと彼の友人たちへは会いに行くことになると思うけど、モリーゼだけってのもあり得ない。

Molise

今年は一応イタリア全20州訪問を達成したんだけど、カラーブリアはチラ見だから2019年は、かの有名なリアーチェの兵士が地元博物館へ帰還したので会いに行ってこようかと思います。紀元前5世紀のギリシャ文化がどれ程のものだったか、驚嘆!としか言いようがない。男性美に溢れたあまりに美しく完璧な作二体。

Bronzi di Riace(内の一体)

でもモリーゼに次ぐ難度の高いカラーブリアの旅について来てくれる人はいるかな〜?今年行けなかったプーリアの最南端(レッチェやオトラント)や有名なマテーラのあるバジリカータと合わせようと思うんだけど・・シチーリアは目の前だから、メッシーナへ渡るって手もあるね❤️

Calabria

その気のある人連絡してね。romanici@gmail.comへ



2018年12月27日木曜日

生徒募集!首都大OUでの間違いカタログ

もう十年以上首都大学東京オープンユニヴァーシティで授業をやらせてもらっています。
これはほとんど参加者のおかげです。ほとんどと言ったのは、事務の方も私の努力もちょこっとは考えたいので👫👬👭

Raffaello Sanzio. Vaticano,Roma

今回は、久しぶりに参加者を私のサイトでも募集します。なぜって、前回に引き続き、カタログに大きな過ちがあり、分けのわからないことになっているし、開講は決まったものの、いつもに比べて参加者が少ないからです。

こんな過ちは前回が初めてで、今回は前回以上にめちゃくちゃなことになっています。というのも、カタログは参加者が授業を選ぶ重要なものですが、そのカタログの私の授業のタイトルが間違っているので、内容と全く整合性がないのです。当然、参加者はそんな授業は選ばないでしょう!事務の人たちは、印刷に回す前に内容を読まないのでしょうか?本当に悲しい。官僚主義の悪いところが炸裂した形です💔

Michelangelo, Pieta, Basilica di SS Pietro e Paolo, Vaticano,Roma

カタログでは「旅の報告と宗教改革」となっていますが、それは前回の南大沢校の題名です。1月から始まる冬季は飯田橋、南大沢校共に「西洋美術の基礎知識」です。

Leonardo da Vinci, Gioconda

飯田橋校は毎週連続。このコースに出るだけでかなり詳しくなれそうです!授業後は飲食店が開く時間だから、テーブルを囲んで質問や意見交換などをしたいです。こういう時間って物凄く大切。私は先生たちとできる限り話せる機会を作りました。藤沢道郎先生とはいつも終電まで議論したのが懐かしいです。

https://www.ou.tmu.ac.jp/web/course/detail/1841I002/

Duomo, Milano

反対に南大沢校は三日で昼食を挟み2コマやるプチ集中コースです。お昼時間にお話しましょう。
https://www.ou.tmu.ac.jp/web/course/detail/1842I001/

Notre-Dame, Paris, France

首都大OUのサイトでは「西洋美術史」となっていますが、本当は美術史というより基礎知識ということで、展覧会や欧米へ旅に行った時にもっと楽しくなるように、言葉の確認から始めましょう、っていうようなものです。西洋美術に興味のある初心者や自分はちょっと知っていると思う人へ最適の講座で、歴史色は薄まり、久々に圧倒的に美術一色です。

Kandinsky,1925

前回が、毎年恒例のイタリア美術旅行の後だったので、その報告を含め非常にマイナーな作品も紹介しましたが、今回は大メジャーな作品を中心に取り扱います。

Picasso, 1937

対象となる作品は、今までと違いイタリアを超えて西洋美術全般に及びます。
この授業は兼ねてから内容を練っていたので、すごく気合が入って資料作りしているから、私自身も大変楽しみ。ぜひ多くの人に来て欲しいので、西洋美術好きの人がいたらぜひ誘ってください💕 新しい仲間ができることを心から願っています。

2018年12月25日火曜日

Buon Natale!赤ちゃんイエス

恐るな
私は、民全体に与えられる大きな喜びを告げる
今日ダビデの町で、あなた方のために救い主がお生まれになった
この方こそ主メシアである
あなた方は、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう
これがあなた方へのしるしである


いと高き所には栄光
神にあれ
地には平和
御心にかなう人にあれ


世界で最も有名なプレセピオです。ルカの福音書第二章にある通り、天使の大群が空を舞っています。その下には生まれたばかりの赤ちゃんイエスが、もう手をあげて祝福しています。下の写真の真ん中です。壮大なジオラマは驚くほど精密にできていて、民衆の驚きや遠方からやってくる行列などが、これでもかという程細かく再現されています。その中心で、小さいながらも威厳のある美しい赤ちゃんイエスに全ての注目とエネルギーが集約された作品となっています。ナポリの丘の上の大修道院博物館聖マルティーノにて。

平和あれ

2018年12月24日月曜日

Buon Natale! クリスマスとプレセピオ

Buon Natale : ブォン・ナターレ!

Presepio, Museo, Certosa di San Martino, Napoli

今年はナポリで山のように御聖誕風景を拝んで来ました。
プレセ(ゼ)ピオはイエス・キリスト(救世主)の誕生を祝う場面を3次元的に表現したもので、アッシージの聖フランチェスコが本物の赤ちゃんを使って表したのが最初と言われています。カトリックの国々ではツリーよりよほどプレセピオの方が伝統的で、様々な素材やサイズで作られます。あちこちの博物館、美術館にプレセピオのコーナーが設けてあります。特にナポリは圧倒的なジオラマが有名です。

この中世末期らしい木彫の場面には、最も大切なものが欠けています。そう、生まれたばかりのイエスGesu' Bambinoがありません。それは明日、最後に置かれるものだからです。明日をお楽しみに!



2018年11月20日火曜日

イタリア旅報告:イタリア式化粧法と

私は生まれつき肌が弱くてアレルギー体質なので、ダメな化粧品もあります。ほんと面倒な体質で嫌んなっちゃうけど仕方ないね。天然なら良いってわけでもなくて、馬油とかサメとか糠とか全然ダメでした😞

その上、シャンプーとか化粧品には良い香りがして欲しいのですが勿論どんな匂いでもいいわけはなく、日本で好きなものが見つけられません。大変残念です。日本製は自然に配慮したものは大抵無香料で味気ないし、匂いがするものは安っぽい嫌な匂いがする。何故だろう?

そんなこともあってイタリアに行く度に化粧品も買ってきます。何故かリーズナブルなシャンプーとかも結構好きな匂いがするので幸せです。

日本ではこのところドラッグストアってのがアメリカ流なのか、お菓子やら衣料品まがいのものまで売ってたりしてよく分からないけど、イタリアの薬屋さんはもっと薬屋さんらしく白衣の薬剤師が必ず居て(最近日本も一応居るね)医療系(自然派)化粧品の説明もしてくれます。

今回のお買い物の一部とお土産サンプル

エルボリステリーア(薬草屋さん)を基にした自然派のメーカーが好きなので所謂化粧品のお店でなく薬屋さんに入ります。薬草系化粧品を扱ってるお店とそうで無い普通の薬屋さんとあります。今回はFraisMondeの基礎化粧品をいくつか購入。

気になった人はどんな商品か分かるから商品のサイトを貼り付けました。イタリア語だけど写真が綺麗。

でも旅の最後の方で何故か黛が見つからなくなったので普通の化粧品屋さんへ。

全部違ったメーカー

金の口紅(ちょー自然な色でつけてる意味あるのって感じ)はミラノのブランド だからお手頃値段。メタリックレッドはイタリアでは行けるけど、日本だと特別な時しか使えそうに無い「(イタリア)らしさ」につい購入。ブルガリの香水は、あまりにお店が素敵だったのでその記念に。日本では考えられない優雅なお店でした。木立に囲まれた庭があってその奥に小ぶりの別荘みたいな石作の一軒家があるんだけど、そこまで怪しい照明で照らされた長方形のショウケースが並んでいて、その中に香水が展示してある。ものすごく入りにくいお店だけど、入ると良〜い香りで一杯で、店主のおじさんもいかにもって感じでした。イゼルニアの話。勿論資生堂も売ってるよ。

化粧品屋さんでは日本のように実演してくれます。なんでもそうだけど日本よりずっと気軽なのでいつもやってもらいます。今回は眉毛を描いてもらったけど、日本よりずっと描いてますって感じ。全てにおいてソフトでヤワ好みの日本に対して、強烈な嗜好を持っているので、合わない人は合わないと思うけど私は好きです。以前日本で、500円払って眉を描いてもらうっていうのをよく見かけました。えーこんなんでお金払ってやってもらう意味あるの?みたいな、よく言えば自然な感じ。イタリアはやったね!って感じでビシッと描いてくれる。

https://www.youtube.com/watch?v=x6uyOdT1mjI

アメリカのお化粧とイタリアのお化粧法を比較したイタリア人のユーチューブ。実際はもっと強烈にお化粧してる人も多いけど、違いがわかって面白い。顔全部やってもらうと、とんでも無いことになって楽しいよ。イタリア旅行の際はぜひお試しください💋





2018年11月13日火曜日

イタリア旅報告:バールの違い:人生と・・

イタリアにいる時はめっちゃ元気なんだけど帰国すると、大抵体調が崩れます。向こうの疲れが出たって言い方もあるかもしれないけど、それより帰国は大抵10月に入ってからで喘息の季節なんだよね。本気の喘息じゃないけれど、父がそうだし体質的にアレルギーがあって風邪じゃなくて、咳喘息の軽いみたいなのが毎年のように襲ってくる💀

それと写真整理と授業の準備で更新してませんでした。言い訳。

バールはイタリアの命。ちょっと前にイタリアについにスタバが上陸したのが話題になりました。スタバはもともとイタリアのバールを元に考案されたから、本拠地ヘ殴り込みって感じです。ほとんどのもの事はイタリアの場合、北部から南部へ広がるので、当分南部へは来ないと思うから一安心。スタバなんか欲しくない。マックがあるのだってすごく嫌だ。アメリカに犯されるのは日本だけで十分ってのが私の勝手な気持ち。

ところでバールってBarって書きます。知らない人はバーだからお酒飲むとこかと思うでしょ。でも喫茶店っていうか、立ち飲み珈琲屋っていうかそういうもので、お酒を置いてるとこの方が少ないです。基本メニューは以下。

caffe(カッフェ)日本で言うところのエスプレッソ。
cappuccino(カップッチーノ)泡だてたコーヒー牛乳みたいので朝飲みます。
caffelatte(カッフェラッテ)カフェラテじゃない。泡立ってないコーヒー牛乳。
全てホットが基本。冷たいのは観光者向け、新メニュー。

あとはジュース類で
succo di arancia(スッコ・ディ・アランチャ)ビン詰のオレンジジュース。いろんな果物あり。
spremuta di pompelmo(スプレムータ・ディ・ポンペルモ)生搾りジュース。柑橘類。
aranciata(アランチャータ)ファンタオレンジ。発泡系、ほとんど果物無関係。

お茶はない。

Bitonto

私はほぼカッフェを注文するんだけど、南部だとカッフェに必ず水が付いてくる。水が有料なのが当たり前なので北部では無い習慣です。で、水をいつ飲むのか議論があって、先か後か?どっちだと思う?先に飲むのはカッフェを愛する者。味がしっかり分かるように、水で口を綺麗にするんだって。後に飲む人は、口をさっぱりさせたい人。カッフェを愛するならこんな事はしない。・・そうです。貴方ならどうする?

Giovinazzo

1856年からやってる老舗のバール。イタリアができるより前だ!イタリアにはこう言う歴史を感じさせるバールがあって、それも楽しみの一つ。ここにはすごいお酒のコレクションがあって、日本のお酒も幾つもあった。渋谷でDJやったって言うへ〜んな英語を話すイタリア兄ちゃんがお客で来ていて、相手をしてあげました。

これを読んでくれた人からいただいたメールで気付いた事があるので、付け加えます。

Isernia

イタリアではカッフェをブラックで飲む人は多く無い、と言うか滅多に無い。以前も書いたので、またかと思う人もいるかもしれないけど、あまりに象徴的な話なのでまた書くね。それは、私がペルージャに留学してた大昔の話、昼間バールでカッフェを注文したら(座らないでカウンターが基本)隣のおじさんが「(お砂糖は)幾つ?」と聞いてくれました。カッフェに付いてくる、パック入りの砂糖じゃなくて、バールのカウンターに置いてある砂糖壺に入ったお砂糖を、スプーンで掬ってくれた。私が「ブラック(イタリアでは【苦い】と表現する)が好きなんです。」と言うと、おじさんは即座に「人生は甘く(苦いの反対)あっていいはずだ」と答えたのでした。何十年も前の話だけど今も鮮明に覚えています。
La vita dovrebbe essere dolce

なんと素晴らしいのでしょうか!ふっつーの中年のおじさんでした。恩師藤沢道郎先生もよく言ってました。「イタリアではその辺の普通の兄ちゃんが皆詩人だ」って。全くです。自分の言いたいことも表現できない日本人と大違い。

Brindisi

いただいたメールでは、カッフェはブラックで飲むものと思われているようでしたから、違いますって書きたかったのでした。私は疲れている時しか甘くしないけどさ。


2018年10月29日月曜日

イタリア旅報告:3回目のMさんの感想

#イタリア旅

今まで出会った多くの生徒さん達の中でも、最も熱心な生徒さんMさんの感想文。

Pietracupa

今回の旅は二グループあったのですが、最初の旅は余りにも通な場所で、しかもお世話してくれるイタリア人と過ごす時間が長いと思われたため、前半はイタリア語のある程度分かる、イタリアも何回も行っている人限定にしました。Mさんは前半の少人数組。


Brindisi


(以下Mさんの感想そのまま)
先生の旅行に参加したのは今回で3回目です。毎回普通のツアーでは絶対に行かない場所、自分だけでは訪れるのが難しい場所に連れて行ってくださいます。
憧れだったプーリア・ロマネスクの聖堂をいくつも訪ね、大巡礼地のモンテ・サンタンジェロに泊まり、フランコ教授の案内でモリーゼ州を回りました。空気も食べ物も人も本当にすばらしく、ますますイタリアの虜になってしまいました。
今回は特に人びとの温かさに感動してばかりでした。私が忘れてしまっためがねを、ビトントのB&Bオーナーは次の宿までわざわざ届けてくれました。フランコ教授は忙しい中、私たちを案内するため二日間も日程をさいてくださり、行く先々でたくさんの方々に歓待を受けました。もちろんSaba先生が日本にいる時からコーディネートしてくれたおかげでもあります。不安な時や疲れている時には旅の仲間が優しい声をかけてくれました。本当に皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。
初めて旅に参加した時には四福音書記者のシンボルさえ知らずにいました。聖書の物語や聖人の話など分かるようになると聖堂巡りも説明を聞くのももっと楽しくなります。モリーゼ州は日本のガイドブックにはほとんど出てこない州ですがロマネスクの聖堂もローマの遺跡も立派なフレスコの残ったお城もあり、イタリアにはこうした場所が無数にあるのだと痛感しました。今までイタリア北部は豊かで、南部は貧しいというイメージでした。しかし、本当の豊かさとは何だろう?と考えさせられました。大きな企業もあり、北部の方が収入が多いということだと思われますが、私には南部の方が豊かだと感じられました。人びとは信仰心が厚く親切だし、食べ物も豊かで物価も驚くほど安いのです。
今回の旅で私が受けた数々の親切や優しさを、自分自身も少しでも実行できる人間になりたいと思いました


Bari

なんかすごい。美術の追求から人間の追求へ。

Pozzilli

南部の方が食物が豊かなのは確かな気がする。空気や気候は絶対に最高。人は最終的には個人の問題だけど、観光客で迷惑してる街の人々と違って、本当にどこも市長を挙げての歓待ぶりで(それは偏にフランコ・ヴァレンテ氏のお陰です。去年はイタリア国政に打って出るような地域の名士なのだ。)、とにかく私たちは大変幸福な時間を過ごしました。



豊かさとは何かというのは、西洋文明の危機が叫ばれるようになって以降永遠のテーマだけれど、特にトランプや石油産出国が代表するように金銭まみれの人々ばかり露出する、現在の反知性的な風潮の中で真剣に向き合いたい問題。Mさんにそう言われてみれば、前半の旅は特に、今ではまともに口にすることさえできないような純粋な人々に囲まれた旅だった。来年もみんな待ってるよ💕

2018年10月28日日曜日

イタリア旅報告:初めて参加のYさんの感想

Yさんが書いてくれました。いつものようにそのまま貼り付けます。

ナポリ10日間の旅
美術館、博物館、教会をシャワーを浴びるようにイタリアの美術に触れた旅でした。
東京の美術館で絵画鑑賞するのとは全く別世界でした。
一歩建物に入ると天井から柱、壁、床に至るまで丸ごと美術品でした。
広大な敷地に建つカポディモンテ美術館では、途中バールで休憩し再入場をして、暗くなるまで鑑賞を続けました。美術館がこんなに遅くまで開いているというのも驚きました。
移動は基本的に地下鉄とバスだったのですが、帰国の前日ストライキに遇いました。それでも目的地までのバスは動いていたり、目の前で客をおろしたタクシーに乗れたり、こんな偶然あるんだ!と思うほどスムーズに移動できました。
特に印象に残ったのは、サンセヴェーロ礼拝堂です。
「ヴェールに包まれたキリスト」は、本当の人くらいの大きさで、床の上に展示されており、ぐるっと回って見られます。同じ像でも見る方向で変わって見えました。彫刻というより本物のキリストがいるような感覚で、彫刻であることを忘れてしまいそうな像でした。
すべてが初めての体験で、非日常をワクワクドキドキしながらの10日間、まさに冒険の旅でした。
同時に、見れば見るほど自分の不勉強さを思い知り、これは再訪しなければと強く思う旅でもありました。



Cappella San Severo, Napoli

真面目に鑑賞したり、説明を聞いたりしていれば誰でも、いかに自分が知らないかと思うことでしょう。そして知れば知るほど面白くなって、自分の知識の広がりとともに、世界観まで変わってくるかも知れません。

本当のキリストはあのような西洋人の顔をしていません。もっとシリア系の顔立ちだったはずです。でもあれはまさに西洋人が思い描く、ヨーロッパ化されたキリスト教の理想像の一つだと思います。技術はあまりにも素晴らしく、石であるのが不思議ですが、作者のサンマルティーノはあれに心血を注ぎすぎたため、他の作品があまりありません。私としては、このことは残念なことですが、ある意味芸術家と作品の関係という点で得意な作品でもあり、興味を引きます。

Yさんはとても周囲に気を使う人で、そのためなかなか書きたいことが書けなかったようです。ネット上には醜い個人攻撃や誹謗中傷もありますが、そんな内容でさえなければ、自由に思ったことを表現することが本当の感想だし、芸術の本質に通じることではないでしょうか。自由な感想もお待ちしています。彼女は今回申し込んだのが非常に遅く、飛行機代がみんなよりかなりかかりました。それにも関わらず、行きたいという強い意欲があったから一緒に旅ができました。必ずまた行けるでしょう。

*ちなみにこの聖堂は一切写真禁止なので、ナポリのイベント時の写真を使わせていただきました。他には私のサイトには、美術書や聖堂サイトの写真を転用させていただいてます。



2018年10月26日金曜日

イタリア旅報告:驚愕のお料理と異常な日本賛美

イタリアは世界の三大料理国の一つ。と言ったって三つってどこ?イタリア、フランス、中国?今では日本も間違いなく入るだろうし、他にも美味しいものがあるとこはきっとたくさんあるけどま、良いか。

Antipasto misto di verdura, Molfetta

フランス料理はイタリアのメディチ家から大きく発展したというのは通説だけど、でも考えてみると根本が大きく違う。私に言わせれば、凝りに凝ったフランス料理と素材の新鮮さを生かした単純さが輝くイタリア料理。私は完全に料理の素人だから、勝手に言ってるんだけど、もともと私の食生活は和風ではなくてフランス料理もイタリア料理も好きなので、日本人にしては食べてる方。

Insalata mista, Mozzarella, Pozzilli

ところで、このところテレビで一年中、外国人に日本を褒めさせる番組をやってるでしょ。大嫌いです。そんなに褒めてもらいたいのか?自信が持てなくて悲しい感じがする。日本は十分特異な文化を持ってるんだからそれで良いじゃないか、って思う。

Pasta alla pescatore,Bitonto

イタリア人だって、「美味しいか?」とか「イタリアは好きか?」って聞くよ。でもしつこくしちゃいけないよね。しつこいってのはいつだってかっこ悪い。なんでこんな話してるかっていうと、連続で、フランスと違って日本の野菜は美味しい、ってテーマの番組を見たから(私はちら見だけど、母がしっかり観ててさ)。そんなのおかしくない?フランスは自給自足できない日本と違う農業大国。イタリア人が日本の野菜が美味しいって言ってるのもやってて、それじゃまるでフランスやイタリアの野菜はまずいみたいに聞こえる。私が感じるのは、美味しい野菜が違うってこと。トマトは百倍イタリアが美味しいけどかぼちゃは百倍日本が美味しい、みたいなね。


話戻って、今回の旅ではかつてない程美味しいものがたくさん食べられました。なんたってプーリアはイタリアの食材供給量ナンバーワンなんだから当たり前の気もするけど、パスタの種類もたくさんあるし、予想を覆すパスタも食べた。っていうかとても食べきれなかったんだけどね。

Spaghetti all'assassina, Molfetta

また行きたいレストランも幾つか見つけた中で、一番強烈だったのはモルフェッタの、その名も「女暗殺者のスパゲッティ」。名前に惹かれて質問したら、最大の地元料理で売りだけど二人前以上じゃないと作れないというので二人で頼みました。それが上の写真のパスタ。ゲーーーキーーーーーーーーーーーカーーーラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!
見てもわかるけど、匂いとか、なんていうかもう空気が辛い!味はすごく美味しいんだけど、平らげたら胃に穴あくんじゃないかって勢いでした。一般にイタリア人は日本人ほど辛いものを食べない。カラーブリアが辛い料理で有名なんだけど、プーリアの海沿いの、最高に爽快な青空の元、この異様な辛さは何なんだって!びっくりでした。辛いもの好きの人に食べてほしいなー。レストランはモルフェッタのLa Rosa Marinaです。ロケーションも最高だよ🚢