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2018年9月11日火曜日

行って来ま〜す!

ローマ、ブリンディシに向けしゅっぱーつ✈️

一ヶ月くらい連絡取れなくなるけど、よろしく。
緊急以外メール送らないでください。
溜まっちゃうので。
向こうではSIMカード変えると思うから。

それではみなさまお元気で〜💓

Mazzini, Napoli

今回はちょっと涅槃像を訪ねてみたい・・

次の授業で写真楽しみにしててねー📷

2018年9月6日木曜日

2018年9月イタリアの旅:一人で休憩

9月20日にプーリアとモリーゼの旅が終わり、21日の夜後半のグループが成田から到着します。私はほぼ丸二日一人になります。正直言って、一人とみんながいるのでは全く疲れが違うから、ここで一息入れて先の旅の疲れを回復し、後半のナポリに備えないと行けないんだけど、全くゴロゴロするとかはできないに決まってる。

Macchia d'Isernia

私はイゼルニアに2泊するので、モリーゼの街を一人で写真撮りまくることになるでしょう。みんなを連れているとどうしても良い写真がなかなか撮れないのが最大の残念な点です。写真には時間が必要だから。

Bagnori del Trigno

と言ってもバニョーリ・デル・トリーニョとイゼルニアは一日3本のバス。かなり厳しいから、やっぱり車を出してくれる人次第かな。郷土愛のあるイタリア人は多いので、あとは時間が合うかどうか。

それよりイゼルニアの街を隅から隅まで歩いて、すぐ先のマッキア・ディ・イゼルニアまで足を延ばすのはどうでしょう。これはかなり現実的だし、疲れなさそう。

Macchia d'Isernia

最初の写真がマッキア・ディゼルニアの教会の航空写真。凄く小さな集落で、バスでイゼルニアから9分だからゆっくり歩いて行っても良いね。朝お散歩気分で出かけて、1日森林浴、と思ったら途中に巨大ショッピングモールがあった。乗るなら14:55発。帰りは16:56。これが良いかな。

Castello di Macchia d'Isernia

もひとつ、みんなと一緒だとイタリア人研究者とゆっくり話ができません。だから思いっきり話すには一人がいいのです。質問責めにします。

夜はアパートで大人しくテレビ鑑賞しながら荷作りすると思う。日本でも観てる海外ドラマをイタリアで見るのが好きです。英語とイタ語の違いが歴然とするし、馴染みがある方がよく分かるから。残念ながら、私はものすごくイタリア語が堪能なわけでは、全然ありませんので。あとはねー、イタリアの歌番組も好き。日本と違って上手いんだよね。お爺さん(に見える)歌手でも上手いと若い子のファンが大勢いて、日本とは大違い。ロックバンドのライブとかあったら行きたいなー。イゼルニアにそういう場所あんのか???

21日はイゼルニアを出てナポリへ向かいます。
14:11、イゼルニア発 16:09、ナポリ・チェントラーレ着かな。ひっさびさに大きな駅。

Napoli Centrale

前半の旅は、バーリはそれなりに大きな街ですが、あとは都会とは程遠い小村や辺境の洞窟を訪ねる、静かで穏やかな旅でしたが、打って変わって西洋史上最大の都会ナポリへ。喧騒と緊張感、巨大で荘厳な建物の沢山あることと、一本の廊下の長いこと、などまるで正反対です。

Via Sanfelice

呆れるくらいやり取りのしやすい、宿へ。ちょっとあるけど、ひたすら大通りを真っ直ぐ行けばあるから歩くと思うけど、疲れてたらタクシーに乗ります。凄く素敵なアパートですが、昔ながらの友達みたいにメッセージを送ってきます。流石ナポレターノ(ナポリ人)。ちなみに日本のようにラインは使えないのでWhatsAppです。


ナポリでは3泊するので荷物をほどきます。一息入れて情報確認したら、久しぶりのナポリの街へ。みんなが来る前に撮れる写真は撮っておこうと思います。でもこのアパート本当に広くて綺麗だし、ソファーがあるしごろっとしてしまいそう。





2018年9月イタリアの旅:モリーゼ最後の日

なんかタイトルが、モリーゼが壊滅するみたいですが、当然最初のグループの旅の最終日という意味👻

9月19日(水)

昨日書いたばかりだけど、その後モリーゼの教授から連絡があり、洞窟の聖母も18日に連れて行ってくださることになったので19日に、もう一つ行きたい場所へ行けるようになりました。

Museo Nazionale, Venafro

ヴェナーフロはイゼルニアから1時間ほど。この有名な(モリーゼ中では絶対有名)パンドルフィ城は国立博物館となっていて、中でも写真のフレスコがある部屋はとても名高いものです。馬はもっといて、白いのやいろんな鞍をつけたのが部屋中を歩いている感じで、とても大らかで印象的です。城主は馬をとても愛していたのが伝わって来ます。

Castel Pandolfi,Venafro

で、この城が午前中しか空いていないので、19日は朝支度ができ次第、大家さんの車でカンポバッソからイゼルニアへ移動し、宿へ荷物を置いたらその足でヴェナーフロへ。

Venafro

ヴェナーフロは「イタリアの最も美しい村」の一つです。ま、これは結構あるのですが、大抵とても孤立した場所にあり、中世の面影を保っていますので私は大好きです。前の旅ではみんなをトスカーナのバルガへ連れて行きました。

anfiteatro


まるでルッカ?と、イタリアをよく知っている人なら思いますが、これはヴェナーフロにあるアンフィテアートロ(競技場)。ルッカのと違い規模も小さいですし、人が住んだりしていませんが、歴史を通じて古代の建造物が維持されたのが分かります。


こうして見ると町全体の規模が把握できます。パンドルフィ城は、写真手前左の真ん中あたり。競技場も十字路の近くにあります。本当にイタリアの町は、どこもローマ帝国由来、もしくは古代ギリシャに通じる町が普通にあり、世界でも特別だと痛感します。

Villa

お屋敷もいくつも残っています。打ち捨てられているようなものも、最近は修復が進行しているようです。


同じ噴水があるのが分かりますか?夜にはこんな感じになるんですね。小さな街は綺麗でゆっくりしたいですが、お昼をここで済まし、何度もこのサイトでは触れているサン・ヴィンチェンツォ・アル・ヴォルトゥルノ大修道院へ行かなければなりません。

San Vincenzo al Volturno

ヴェナーフロからカステル・サン・ヴィンチェンツォへは4時間に一本バスがあるのですが大修道院を通過するみたいです。Venafro14:20 - Castel San Vincenzo 15:23 ですが寄ってくれとは言わないので、降ろしてくれと頼み込んで降ります。もしくはカステッロ(お城)もなかなかのフレスコがあるので最初に寄って、最後に大修道院でも良いかも。何しろ修道院は18時まで空いているので。もうこの辺は行ってみないことには、分かりません。向こうで車を出してくれる人に会えそうな気もするし・・・。そう期待しましょう!何しろヴァレンテ教授がフェイスブックで私たちの訪問をみんなに知らせて、歓迎してくれているので、助けてくれる人に会えるかも💛

教授のFBでみんなに宣伝されてる。頑張らないと〜!気合いだー💪



2018年9月イタリアの旅:専門家とモリーゼ踏破

9月18日(水曜日)
この日の書き込みは3回目です。これが最終だと思う。

9時:フランコ・ヴァレンテ教授がカンポバッソのアパートまで迎えに来てくださいます。

9:30~10:30 道の聖母聖堂

Santa Maria della Strada

ロマネスク史上最強の破天荒な彫刻を堪能。

11:00~12:30 殉教者聖ジョルジョ聖堂

San Giorgio Martire

物凄く小さな街の中心広場に面した、なぜか曲がった聖堂がサン・ジョルジョ。ここにも迫力の浮き彫り、内部も素晴らしい。

「可愛いお昼」と教授のメールに書いてあったのですが、どこで食べるのでしょうか?本気でひなびた村です。

14:00~15:00 モリーゼ観光ではかなり有名な、黒い石(ピエトラクーパ)へ。
Pietracupa

めちゃくちゃ、崖というか岩山に作られた要塞のような洞窟聖堂。

15:30~17:00 洞窟の聖母(サンタ・マリア・デッレ・グロッタ)

Santa Maria delle Grotte

ここはヴァレンテ教授のサイトで知りました。フレスコがどうしても見たかったのです。ここも洞窟聖堂です。一つ前の記事で紹介した、やたら空気の澄んだ感じの場所です。川と野原と洞窟聖堂しかなさそうです。凄い。

18:00 カンポバッソ



アパートへ向かいに来て、重要地点を5箇所回って、鍵を開けてくれ、家まで送り届けてくださるそうです。道順まで3枚添付してくださいました。お礼はどうしたら良いでしょうか?美術家同士ということで日本の美術書を進呈しようかと思ってるんだけど・・・。
心の底から助かります。車があるだけでなく、空いてる時間も気にせずに、最高のガイド付きでモリーゼの最重要地域を回れることになりました。

cauciuni molisani

それぞれの聖堂や街については過去にも何度か書いているので、見てください。(検索できる)感謝感激ですが、教授は結構ジョークも得意なので、言葉を鍛えておかないとやばいっ!!今度の取材で本が出せるでしょうか?応援してください。




2018年9月5日水曜日

2018年9月イタリアの旅:イゼルニアと岩窟聖堂

9月19日(水)プーリア&モリーゼの旅、実質最終日

朝カンポバッソのアパートに大家さんに車で向かいに来てもらいます。ガソリン代プラスちょっとと言う大変良心的な金額で車を用意してもらいました。荷物を積んでそのまま最後の宿泊地イゼルニアへ連れて行ってもらうのですが、

(ここからは変更になりました。ここは18日に訪問します)
まずモリーゼの聖母マリアと言う村の洞窟聖堂へ行きます。と書いていた矢先、ヴァレンテ教授から連絡がありました。この洞窟聖堂の鍵を彼は持っているので、時間無制限に開けてくださるそうです!!!

Santa Mari del Molise

どこから見ても空気の良さそうな所です。今この記事を書いている国立の家の周囲でも虫の声が鳴り響いていますが、そんなもんじゃなく周囲は自然で一杯な場所のようです。

Sant'Angelo in Grotte

これが目標の洞窟聖堂入り口です。崖というか岩というかに、めり込んだ小屋のようです。


ヴァレンテ教授のサイトから借用しました。中にはフレスコが残っています。私にはかなり魅力的な内容です。


太陽の顔が、キリッとしているというか凛々しいというか、全体の構図の中で見ないとわかりませんが、何かの象徴でしょうか?これから勉強します。

(ここは付け足しだったので行けないかもしれません)

Santuario di Santissima dell'Addolorata

すぐ近くの非常に有名な聖所も道すがらご訪問。一般的な観光では、世界一美しい聖堂の一つに挙げられるほど人気の高い所です。中世愛好家の目からすると、あまりにもピカピカで近代のゴシック・リヴァイヴァル炸裂の聖堂ですが、奇跡の場所は大切にします。

内部もピカピカで見れば見るほど行かなくてもいいかと思いたくもなりますが、ちょこっと寄ります。周囲には宿泊所もあるみたいで、こんなに何にもない草原に大勢の人が来るような場所という事でしょうか。

でとにかく朝一でイゼルニアの宿へ直行。イゼルニアの宿は旧市街ではなく現代的な普通のマンションの一室です。目の前がカラビニエーリ(軍警察)だから安心かな?もとより町と言えるかどうか怪しい小さな街だから、そんな犯罪があるとも思えないけど。



朝食が並んだ壁には「星の王子さま」もどき。この宿の名前がそうで、あちこちにピッコロ・プリンチペ(小さな王子様)の絵や本が見つかる、メルヘンちっくなお部屋。「星の王子様」は大好きな作品だけど、メルヘンチックは私の趣味ではありません。移動に便利な場所で人数分ベッドを確保できるのがここだけだったのだ。評価は物凄く良いよ。

(最初に訪れるのはヴェナーフロです。後の記事をみてください。ヴェナーフロの次がこの大修道院です)

 Abbazia di San Vicenzo al Volturno

かつては大修道院だったヴォルトゥルノの聖ヴィンチェンツォです。今はわずかに残った聖堂とフレスコ、回廊のアーチが当時を偲ばせるのみですが、西洋美術史の世界では昔から有名な場所で、勉強し始めた最初期から私も知っていました。でもあまりにも行きにくい場所なので、今回が初訪問です💖


美術史の教科書に載っている聖ロレンツォの殉教場面。彼は巨大金網で焼かれました。その時、もうこちらは焼けたからひっくり返せと言ったとか。なんとも恐ろしい話ですが、人間の残酷さには驚くばかりです。それでも世界はほんの僅かづつでも文明化され、残酷さが卑しいものと認識されるようになってきていると思う事で救われます。現在も心の狭い、自分さえ、自国さえよければ良いと言う人たちが、少なからず居ることは大変残念な事です。


ギリシャ系の筆を感じる、パセティックなフレスコです。痛んでいなかったところを見たかったと言う気が募ります。磔刑のイエスの足元に居るのが、この聖堂が捧げられた聖ヴィンチェンツォです。


周囲には何もなく、大修道院跡が時の流れを物語っています。感動的な美しい場面と、誰にも感じられるようで、こんな行きにくい場所なのに、このアーチを伴った修道院の写真は多数投稿されています。

ここへは車でそのまま送ってもらうか、バスがあるか調べきれていません。何せモリーゼを車無しで旅するなんて信じられない事だし、地元の人は一人一台持っているので、公共の手段が発達していないのです。向こうで決めましょう。

最後の夕飯はイゼルニアの旧市街のレストランで、ゆっくり時間をかけましょう。

Isernia Centro Storico

旧市街にはレストランが並んでいるのでお散歩しながらどれにするか選びましょう。大きな街と違って、ほぼ一本道に集中しているから気が楽でしょ。お土産になる素敵なものも見つかると良いね💝

Monte Sant'Angelo

めちゃくちゃ通な旅に付き合ってくれてありがとう。
感謝します💐


2018年9月イタリアの旅:日程 プーリア&モリーゼ

いよいよ出発が1週間後となりました。
大変な台風に襲われたところもあり心配ですが、一応出発の日の成田は、今の所曇りで最高の状態です。
【 】内は宿泊都市 紺字は移動 主な訪問先

9月
11日(火)
13:15 成田発 19:00 ローマ着 
21:30 ローマ発 22:40 ブリンディシ着  
【ブリンディシ】

12日(水)
8:18〜8:30 オストゥーニ
Cattedrale S.M.Assunta + 街
     
11:00〜11:22 ブリンディシに戻る
Santa Maria del Casare, Chiesa del Cristo, Tempio di San Giovanni al Sepolcro
     
18:30(19:32)〜40(50)後 バーリへ                
【バーリ】

13日(木)
バーリ市内見学
San Nicola, San Gregorio 

ビトント バスで25分                      
【ビトント】  

14日(金)
9:05〜9:35 バスでルーヴォ・ディ・プーリア
Cattedrale di Ruvo di Puglia, Chiesa del Purgatorio
         
ビトントへ戻る
Cattedrale di S.M.Assunta, Chiesa del Purgatorio,  San Domenico, Palazzo Sylos

ジョヴィナッツォへ バスで20分    
【ジョヴィナッツォ】

15日(土)
8:43〜9:23 トラーニへ 電車で19分1,8ユーロ
Cattedrale di Trani

12:18 (13:08)〜12:30 (13:20) モルフェッタへ 電車で12分1,4ユーロ
Cattedrale Vecchio, San Bernardino

               ジョヴィナッツォへ戻る 電車で5分     
【ジョヴィナッツォ】

16日(日)
Cattedrale di Giovinazzo
           
10:41〜12:00 フォッジャ 電車で7,7ユーロ
車で2聖堂訪問  S.M. di Siponto, S.Leonardo di Siponto 
           
14時頃 モンテサンタンジェロへ到着
Santuario di San Michele,  Castello, Santa Maria Maggiore ecc.
                                                                   
【モンテ・サンタンジェロ】

17日(月)
10:10〜11:00 サン・ジョヴァンニ・ロトンドでバスを乗り換え、もしくは車でカンポバッソへ直行(2時間)

カンポバッソ聖堂巡り 
S.Leonardo, S.Bartolomeo, S.Giorgio, S.M.del Monte, Castello
【カンポバッソ】

18日(火)
Petrella Tifernina, Matrice, S.M.della Strada, Pietracupa, Sant'Angelo in Grotte
Franco Valente教授の車で1日モリーゼの旅    
【カンポバッソ】

19日(水)
イゼルニアへ 車で1時間
Venafro, Abbazia di San Vincenzo al Volturno     
【イゼルニア】

Isernia

20日(木)プーリア&モリーゼ組はローマから成田へ出発   


     

2018年9月4日火曜日

2018年9月イタリアの旅:シポントの二つの小さな大聖堂

9月16日(日曜日)

Santa Maria di Siponto

プーリアとモリーゼの旅の6日目
以前書いてから進展があり、詳細が決定しました。

Giovinazzo

私たちはジョヴィナッツォの海岸沿いの貸家に泊まっています。船着場が二本出てるでしょ。その左側の付け根あたり。楽しみだー!プーリアの海岸に沿った街はどこも構造が似ていて面白いし、素敵。私たちの家の対岸には司教座聖堂が見える。

夜はこんな感じに見えるはず💒

10:41の電車に乗るので、朝は海岸をお散歩して旧市街の司教座聖堂へ行ってみたい。大家さんが車で駅まで送ってくれる。

お迎えはここに来る。石壁がイタリアらしさ、中世らしさを物語る。

ジョヴィナッツォで10:41に列車に乗ったらちょうど12時にフォッジャ到着。フォッジャには今回の宿泊先中最も豪華なパレスホテルから、車を派遣してもらいます。これで、以前書き込んだマンフレドニアは通過もしないことになりました。フォッジャはプーリア最大のジャンクションで絶対通過が必要ですが、マンフレドニアはローカルなのでかなりの時短につながります。車に荷物も詰め込んで、シポントの二つの聖堂を巡りながらモンテ・サンタンジェロのパレスホテルへ直行します。

ここで一番最初の写真に注目。
この状態になってから行ったことが無いので、実際にはどうなってるかよく解らないのですが、現在シポントの聖母マリア聖堂は大々的に発掘作業などが進められています。どこでもあるように、ただ工事現場みたいにほっておかないで、考古学的イベントにしようとして飾り付け(?)、夜もライトアップしています。


訪問先の聖母マリア聖堂とこのカッコイイ考古学現場の位置関係はこんなです。私たちが着くのはお昼なのでこんな感じでしょうか。


ビザンチン様式の大変可愛い聖堂ですが、ビザンチンの影響の強いロマネスクの最も美しい例の一つと言われています。門には12世紀の彫刻が残っていますし、外からは分かりませんが、クリプタ(地下聖堂)は初期キリスト教時代のもので、モザイクの床も残存します。


中世愛好家にはこれだけで感動的な美しさです。繊細でエレガントな細身の円柱に美しく成型された柱頭、外から刺す光が仄かに聖堂内を照らします。


このクリプタで祈る版画を見つけました。この小さな外観からは想像もできない立派な円柱が印象的です。

San Leonardo di Siponto

どっちが先か運転手さんに聞いてみないと知りませんが、とにかくもう一つのビザンチン系ロマネスクの素晴らしい聖堂、聖レオナルドへ行きます。以前も書いたけど、ここは本当に忘れもしない思い出の聖堂で、結婚式用に飾り立てられたタクシーで乗り付けた場所です。以前と違って今はずっと開いているので堪能できます。


分かりますか?写真の真ん中下方に上の写真のファサードが確認できます。元はここも大修道院だったのです。修道士たちが暮らした僧坊や、キオストロ(中庭)などの跡があります。


この入り口付近の彫刻は信じられないくらい良く残っています。典型的なロマネスクらしい作りで、両脇のライオンやルネッタを囲むように施された意匠、入り口を家のように飛び出させて門を作るやり方です。

San Leonardo

ルネッタの右上には、この聖堂が捧げられた聖レオナルドがいます。修道服、聖書、鎖がくっきりと描かれ、なかなかリアルです。残念ながら顔は千年の雨風にさらされ石が溶けかけていますが、当初は表情も豊かだったのでは無いかと想像させ、作者の力量を感じます。

クリプタです。

ユーチューブもあります。


天井から差し込む光。聖堂には非常に細い窓しかなく、薄暗い内部です。なので天井に開けられた小さな装飾付きの丸窓から刺す光は、真っ直ぐはっきりと目に入ります。神の存在を最も象徴的に表現したものです。北方では真似のできない強く乾いた光が、厚い壁にコントラストを打ち出すロマネスクならではの造形です。

本当に楽しみ💕

この二つの聖堂巡りで、フォッジャからモンテ・サンタンジェロのホテルまで約2時間。2時頃ホテルに到着します。

お部屋からの眺め✨