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2017年12月27日水曜日

モリーゼ州あらまし

Molise(モリーゼ)の名を聞いたこともない方が、イタリア好きでも当たり前か、というほど無名の州に行こうかと、考えている私は無謀ですが、それを理解してくれそうな旅の仲間たちが居るのではないかという期待から、一応「イタリア:歴史と美術の旅2018」の案に入れて見ました。

モリーゼは20州あるイタリアの全ての州の中で人口は二番目に少ないのですが、一番少ないValle d'Aosta(ヴァッレ・ダオスタ)州は、モンブランへの通り道だったり、古代ローマの合戦の時、ハンニバルの像の軍隊がアルプス越えするなど歴史的にも名高く、街は非常に観光地化が進み、有名です。なのでモリーゼは誰が見てもイタリア一知られていない州です。が、近年はそれを逆手にとって、汚されていない自然に生息する動物たちと、古代、中世、近世に建てられ、打ち捨てられたような城や聖堂の保存に努め、ヨーロッパの旅慣れた人々にとっての、新たな隠れた観光地として整備が始まっています。




ローマを首都とするラツィオ州やナポリを要するカンパーニア州に挟まれ、ちま〜っとして居るのがモリーゼです。ここも実は4つほどの地域に分かれていました。テルモリにはイタリアで最も有名なフィアットの大工場があり、食品加工業などもひしめいていますが、イゼルニアは私が最も訪ねたい聖堂が輝いているところです。どれも真剣なロマネスク好きでない限り、たどり着けないような場所にあります。カンポバッソは現在、首都でトレッキングや、山小屋でのんびりするドイツ系の人たちに愛される、絵本のような場所。人間イエスの聖史劇が行われます。

う〜ん、普通はイタリアへ行きたい人にまずオススメする場所でないのは確かです。観光客やおみやげ物屋が嫌いだけど、旅したい人にお勧め、と言っても絶対に言葉は必須です。


これはカンポバッソでかつて大修道院があったところに残った、ごくごく一部の聖堂。崩れたアーチの列がかつての修道院の大きさを物語っています。

個々の聖堂などは全州のあらましが終わったら書き始めます。


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