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2018年9月4日火曜日

2018年9月イタリアの旅:シポントの二つの小さな大聖堂

9月16日(日曜日)

Santa Maria di Siponto

プーリアとモリーゼの旅の6日目
以前書いてから進展があり、詳細が決定しました。

Giovinazzo

私たちはジョヴィナッツォの海岸沿いの貸家に泊まっています。船着場が二本出てるでしょ。その左側の付け根あたり。楽しみだー!プーリアの海岸に沿った街はどこも構造が似ていて面白いし、素敵。私たちの家の対岸には司教座聖堂が見える。

夜はこんな感じに見えるはず💒

10:41の電車に乗るので、朝は海岸をお散歩して旧市街の司教座聖堂へ行ってみたい。大家さんが車で駅まで送ってくれる。

お迎えはここに来る。石壁がイタリアらしさ、中世らしさを物語る。

ジョヴィナッツォで10:41に列車に乗ったらちょうど12時にフォッジャ到着。フォッジャには今回の宿泊先中最も豪華なパレスホテルから、車を派遣してもらいます。これで、以前書き込んだマンフレドニアは通過もしないことになりました。フォッジャはプーリア最大のジャンクションで絶対通過が必要ですが、マンフレドニアはローカルなのでかなりの時短につながります。車に荷物も詰め込んで、シポントの二つの聖堂を巡りながらモンテ・サンタンジェロのパレスホテルへ直行します。

ここで一番最初の写真に注目。
この状態になってから行ったことが無いので、実際にはどうなってるかよく解らないのですが、現在シポントの聖母マリア聖堂は大々的に発掘作業などが進められています。どこでもあるように、ただ工事現場みたいにほっておかないで、考古学的イベントにしようとして飾り付け(?)、夜もライトアップしています。


訪問先の聖母マリア聖堂とこのカッコイイ考古学現場の位置関係はこんなです。私たちが着くのはお昼なのでこんな感じでしょうか。


ビザンチン様式の大変可愛い聖堂ですが、ビザンチンの影響の強いロマネスクの最も美しい例の一つと言われています。門には12世紀の彫刻が残っていますし、外からは分かりませんが、クリプタ(地下聖堂)は初期キリスト教時代のもので、モザイクの床も残存します。


中世愛好家にはこれだけで感動的な美しさです。繊細でエレガントな細身の円柱に美しく成型された柱頭、外から刺す光が仄かに聖堂内を照らします。


このクリプタで祈る版画を見つけました。この小さな外観からは想像もできない立派な円柱が印象的です。

San Leonardo di Siponto

どっちが先か運転手さんに聞いてみないと知りませんが、とにかくもう一つのビザンチン系ロマネスクの素晴らしい聖堂、聖レオナルドへ行きます。以前も書いたけど、ここは本当に忘れもしない思い出の聖堂で、結婚式用に飾り立てられたタクシーで乗り付けた場所です。以前と違って今はずっと開いているので堪能できます。


分かりますか?写真の真ん中下方に上の写真のファサードが確認できます。元はここも大修道院だったのです。修道士たちが暮らした僧坊や、キオストロ(中庭)などの跡があります。


この入り口付近の彫刻は信じられないくらい良く残っています。典型的なロマネスクらしい作りで、両脇のライオンやルネッタを囲むように施された意匠、入り口を家のように飛び出させて門を作るやり方です。

San Leonardo

ルネッタの右上には、この聖堂が捧げられた聖レオナルドがいます。修道服、聖書、鎖がくっきりと描かれ、なかなかリアルです。残念ながら顔は千年の雨風にさらされ石が溶けかけていますが、当初は表情も豊かだったのでは無いかと想像させ、作者の力量を感じます。

クリプタです。

ユーチューブもあります。


天井から差し込む光。聖堂には非常に細い窓しかなく、薄暗い内部です。なので天井に開けられた小さな装飾付きの丸窓から刺す光は、真っ直ぐはっきりと目に入ります。神の存在を最も象徴的に表現したものです。北方では真似のできない強く乾いた光が、厚い壁にコントラストを打ち出すロマネスクならではの造形です。

本当に楽しみ💕

この二つの聖堂巡りで、フォッジャからモンテ・サンタンジェロのホテルまで約2時間。2時頃ホテルに到着します。

お部屋からの眺め✨

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