美術家名や都市などブログ内を検索してね

2019年1月23日水曜日

2019年イタリア美術の旅:トスカーナ州プラート

トスカーナの旅で最初に訪問するのはピストイアかプラートです。
みんなが行きたい方でいいんだけど、よく分からないというのでプラートを紹介します。

Cattedrale, Prato

プラートはミラーノから電車で、フィレンツェで乗り換え2時間20分ほどにあります。イタリアの中世都市はほとんどがそうですが、駅と町は離れていますが歩けない距離ではありません。


これもイタリアの多くの都市と同じで源は大変古く、旧石器時代から村の痕跡があります。ですが私にとってプラートといえばそれは「プラートの商人」の街です。


この本は中世史に興味のある者なら誰でも絶賛するに違いない貴重な本なので、この本の売れない時代に日本でも8出版社が共同で再販するほど素晴らしいものです。私は初版が出た時夢中で読みました。これは表紙にあるフランチェスコ・ダティーニという14世紀の商人が残したメモ(覚書という)や手紙、請求書や契約書などから当時の生活を生き生きと再現したもので、実に詳細で説得力があります。


写真はフランスで大成功を収めたフランチェスコが故郷に錦を飾るために建てた家です。今見れば、観光の対象になるとは思えないでしょうが、14世紀というルネサンスの入り口の時代に、王侯貴族でもない者(しかも彼は幼くして黒死病で両親を失い、孤児でした!)の家とは信じ難い巨大で豪華なものでした。ここにはこの本の種となったダティーニ文書と呼ばれるものが保存されています。


町の真ん中には彼の記念碑もあります。絶対に知らない人なら、王様か学者と思いますがウルトラけち臭い商人です。中庭に花を植えたフランチェスコは後で後悔します。食物になる実のなる木を植えるべきだった、花なんて無駄なものを植えて貴族の真似をして馬鹿だった、と。この広場は落ち着いた良い広場で、書店があった(今は知らない)ので私は「プラートの商人」のイタリア語版オリジナルを買おうとしましたが、品切れで入荷を持っているところだと言われ非常に残念に思ったのを覚えています。でもその書店はカフェと一体となった素敵な本屋で、様々な本を物色しながらカフェを飲んで癒されました。当時、日本には未だこういうお店はありませんでした。

Castello di Federico 2

なので私にとってはフランチェスコ・ダティーニとフィリッポ・リッピの街ですが、冷静に見れば、フリードリッヒ二世の要塞(今は野外コンサートなど行われる)とかフィレンツェ・ルネサンス3代創始者の一人ドナテッロ(後はブルネッレスキとマザッチョ)が作った司教座聖堂の角に取り付けられた、有名な「聖母マリアの腹帯顕示台」とか、今ではイタリアにおける中国文化の一大中心地とか、色々あります。

Donatello

これは本当に有名なものです。誰でも、整然とした美しい司教座聖堂のファサードにいきなりくっついたこれは何?と思うでしょう。聖遺物は中世において現在の我々には全く想像できない重要なものでした。何よりも奇跡を行う力があるのですが、聖遺物にも人気とか奇跡度が高いとか、色々あります。最高の聖遺物になるはずだった、イエス・キリストと聖母マリアは昇天してしまったので御聖体がありません。が、ここプラートには聖母が昇天する時に使徒たちへ向けて、はらはらと落としてくれたイエスを孕んだ時の腹帯があるのです。マリアは何十年も腹帯を持ち歩いていたのでしょうか、とかそういうことはどうでもいいことです。そして普段はもったいつけてしまいこまれている腹帯が年に一度、御披露となります。これはそのための台なのです。ここから、はらりっとします。当然ですが、本物のドナテッロ作品は博物館に保存されています。

Museo del Tessuto,Prato

聖遺物が布だというのも何か象徴的です。1950年代からプラートは繊維工場の労働者を増やすために、外国人労働者に頼るようになります。最初は南部イタリア人だったのが次第に中国人になり、今では中国系イタリア人最大の街になりました。我が国の政治家も真面目に将来を考えるべきです。で、とにかく繊維博物館があります。いろんな時代の豪華なファッションも見れるし、行ってみたいです。

考古学系の博物館は、イタリアのある程度の街ならどこにでもあります。私が好きなのは当然中世美術を中心に集めている「法務裁判官の館」とか元聖ドメニコ修道院の絵画館、司教座聖堂博物館などです。

Museo di Palazzo Pretorio,Prato

時間がなかったら普通はここを訪れます。中世には行政の中心だった建物です。

Museo di Pittura Murale in San Domenico, Prato

初めて訪ねた時にはこの修道院が最も印象的でした。フィリッポ・リッピの初期のヘッタクソな絵とかがあって、誰もいない絵画館で笑いながら回ったのを覚えています。(おかしい人と思われたかな?)一泊しかできないのが残念です。もしみんながモンテカティーニテルメに行かなくてもいいというなら、ここに2泊して町中の博物館に入りたいです。13個もある上、聖堂があります。

il Turista.infoから写真を拝借

フリードリッヒ二世の要塞の右に見えるのはブルネッレスキの聖堂です。美術好きの人、特に建築好きの人なら一目瞭然ですが、ミラノの聖母マリアS.M.della Grazie(レオナルドの最後の審判しか興味のない人もいますが・・・)やフィレンツェのパッツィ家礼拝堂などとそっくりの、彼らしい集中構造の聖堂です。


このようにイタリアの特にトスカーナの中世都市は非常に豊かで、街の規模に対して見るべきものが物凄くあります。美術史や歴史の勉強をしていれば喜びは何倍にも増すでしょう。今から世界史、イタリア紙、中世史や西洋美術史など読んでおくことをお勧めします。


さらに市壁で覆われていた痕跡があちこちにあり、門や橋も残っています。プラートは平野ですが、川の水が澄んでいたからこそ、世界的な織物の町として発展できたのだし、聖母の腹帯を一目見たいと大勢の巡礼がこの橋を渡ったのです。

やっぱり1日じゃもったいないね。でもそんなこと言ってるとほんと動けなくなるから、急ぎすぎず、でも多くを見られるような旅を目指します。ローマ人やルネサンス人のように、バランスが大切でしょうか。


去年訪問した大天使の洞窟から

2018年にはモリーゼ州を訪れ、イタリア20州を一応すべて踏破しました。モリーゼの情報はあまりにも少なく、イタリア観光局や大使館は言わずもがな全く役に立ちませんでしたので、ネットで調べて研究者と思われる、専門的な知識のありそうな人たちとコンタクトを取り大変お世話になりました。

Sant'Angelo in Grotte


その中の一人、大天使ミカエルの洞窟を管理するグリエルモさんからお写真が送られてきたので観てください。去年の秋、私たちはここを訪れました。もちろんその時は、しっとりした緑色の風景でした。


想像を絶する歓迎を受け、小さな町の市長さんたちや愛郷心に満ちた、歴史や文化を愛する人たちとまみえた事には、感謝の気持ちで一杯です。


旅行代理店を使ってのツアーなら、表面的で部分的な情報(しかも誤っている可能性も少なくない)とバス代で4日借り切ったら一体幾らになるか分からない。昨日、「フェルメール追っかけツアー・ニューヨーク+ヨーロッパ、168万円〜」という宣伝が来ました。びっくりです。フェルメールよりも素晴らしい画家は世の中に幾らでもいるし、どの町もある程度じっくり観なければきっと忘れてしまうでしょう。


私たちが入った洞窟の入り口だけは、雪かきがされているようです。


小さな町のメインストリートは雪で埋もれています。イエスの誕生を知らせた星が一つ。不恰好なところが、また愛らしい。あそこを歩いた記憶がくっきりと輪郭を持って浮かび上がる。それは観光バスと飛行機の飛び回りツアーでは絶対にありえない事だと思います。

2019年の旅は北イタリアで、既に知人が多いし、モリーゼと違ってずっと拓けた場所だから、人々との関わりも当然違って来るでしょう。どうなることやら。楽しみにしてね🌟

2019年1月21日月曜日

2019年イタリア美術の旅:トスカーナの日程

ロンバルディーア組が19日に出発した翌日、20日(金)から後のトスカーナの旅を始めよう。ということはヴォルトサントの祭典は終わっているので、何が何でもルッカに行かなきゃいけないわけではないね。でもまあ、私の授業では散々紹介されているので、行ってみたい人も多いと思うし、最終日にルッカ入れました。

9月20日(金)
マルペンサ空港に迎えに行きます。
ミラノ泊

21日(土)
朝出発 ピストイアもしくはプラートへ(2時間半〜)
みんなが行きたい方どっちかにします。
プラートかピストイア泊

写真はほんの一部 Filippo Lippi, Cattedrale, Prato

22日(日)モンテカティーニテルメへ(11~20分)
特別な温泉地モンテカティーニはちょと前に書いた(1月14日のブログ)から見て。
モンテカティーニテルメ泊

中世音楽の祭典時 Pistoia

23日(月)ピサへ(1時間半)「奇跡の広場」博物館
ピサ泊

 ゴージャスで厳格な Battistero Pisa 

24日(火)観光客を避けて通な町巡り
ピサ泊

彫刻家の父と言いたい Pisano, Pisa

25日(水)ルッカへ 木の生えた塔に登り、マンシ館と博物館巡り。
ルッカ泊

大天使ミカエルのトボけた後ろ姿 Lucca

26日(木)博物館、聖堂、宮殿、町巡り。
プッチーニ好きの人はトーレ・デル・ラーゴへ行ってもいい。
ルッカ泊

成金マンシ家のゴブラン織り Palazzo Mansi, Lucca

27日(金)フィレンツェへ(1時間15分)
フィレンツェもみんなの行きたいところを聞いて場所を選びます。私自身は何が何でも司教座聖堂付属美術館へ行きますが。みんなが他のところへ行きたいなら連れて行く。要するにミラノへ帰るのにフィレンツェで乗り換えないといけないから、ここまで私がついて行く。フィレンツェ駅でお見送りします。電車に乗ってしまえば1時間40分でミラノ駅に着き、駅前の宿をとるから翌日空港へ向かってください。そのくらい自力で頑張れ〜。みんな一緒だしね。
ミラノ泊

Museo dell'opera del Duomo, Firenze

28日(土)
ミラノ発 ちゃあおチャオイタリア〜

*繰り返すけど、内容は変更可能。ただ月曜日はピサに居たい。日程はこんなで飛行機取って欲しい。参加者の皆様、ロンバルディーアにするかトスカーナにするかよく考えて。

連絡は:romanici@gmail.com(ラインは知ってる人とだけ)

2019年イタリアの旅:ロンバルディーアかトスカーナか

旅について、誤解があるようだからよく読んでください。
お願い👻

まだ内容は決定していない。とにかく飛行機が取れるように日程だけ出したの。

今まで連絡取り合ってロンバルディーアを先に持ってくることにしました。
なのでみんなロンバルディーアで良ければ、一緒に行くけど、トスカーナへ行きたい人は後半になる。飛行機は一人で旅慣れてる人なら好きにしてくれればいいけど、一人で行動できない人は絶対数人で移動して欲しいから、一人でチケット買わないで。

Bobbio

で、旅の参加が決まった人はラインでグループ作るからそこでやり取りしましょう。
(朝7時半以前には緊急でもない限りやめて。夜は良いよ。お願い)

💟旅の確認💟

1)飛行機は自分でとる(ネットの方が安いけど話したい人は代理店へ)
2)宿+移動+通訳+旅行計画=15万円
3)10−11日(全日数。フライトによってプラス1日になることもある)分です。

【注意】夕食、入館料は各自(飲みたい人は飲み、食べたくない人は食べない。博物館や聖堂も別行動したければ可能、という理由です)支払い。
それと絶対守って欲しい事。手荷物(機内持ち込みできる大きさ)のみ。空港でカバンを待たなくて良いように、旅先で楽に移動できるように、車に乗れるように、とにかく一人でも約束破る人がいるとみんなに迷惑かかるから、気をつけて。全然楽勝だからさ。

Pavia

2019年9月10日 出発
12:15 成田発 モスクワ経由 22:40 ミラノ着

9月19日 ミラノ発成田へ(ここではみんなで合わせた飛行機にしてね)
私は見送りです。

2019年イタリアの旅:ロンバルディーアの都市

日にちは決定だけど、都市内容は多少変更出る可能性あり。


9月10日(火) 22:40 ミラノ着 
ミラノ泊

11日(水) モンツァへ(16分)宿へ荷物を置いて、王宮へ。
http://www.villarealedimonza.it/

Villa Reale, Monza

なんかこんなイベントも行われたり、現代美術の展覧会もやっています。だいたいかなり昔からモンツァは進んだ雰囲気の街で、ヨーロッパにあって保守的な南欧の中で、やはり北方らしいと思っています。

Villa Reale,Monza

モンツァ駅からタクシーで2分。写真の奥(上)がモンツァの街。写真は裏から見ているところです。見学は1時間程なので、王宮内のカフェで簡単昼食。素晴らしい王宮の並木道なので腹ごなしに歩いても良いと思うけど、とにかく中心地へ。街のど真ん中へ大聖堂があります。こんな風にゴージャスに王宮から初日が始まって、モンツァ泊。

12日(木) 午前中はモンツァ。
昼の休憩時間に(足を伸ばしてベルガモって手もあるけど)パヴィーアへ(1時間弱)
イタリア王が戴冠したランゴバルド王国の首都を見学。
パヴィーア泊

13日(金) パヴィーア見学 夕刻遅くピアチェンツァへ(1時間半)
ピアチェンツァ泊

14日(土) ピアチェンツァ見学
ピアチェンツァ泊

15日(日)朝一でボッビオへ(44分)ボッビオの博物館は土日しか開いてない。
ボッビオ泊

16日(月)ボッビオで巡礼者の橋を渡って食事へ行ったりお散歩。遅くに移動。
ヴィジェーヴァノ泊

17日(火)ヴィジェーヴァノ見学
ヴィジェーヴァノ泊

18日(水)ミラーノへ(33分)ミラノ見学、お買い物など自由。
ミラーノ泊

19日(木)ミラノ発 チャオチャオ〜!

って感じでいかがでしょうか。問題は土日しか開いてないボッビオの博物館と月曜日は閉まりまくるのでそれをどうするかってとこ。もしかしたらモンツァは最後に持ってきて、1日づつ繰り上げになったり、パヴィーアで2泊できないかとか調整しますが、飛行機はこんな感じでとればいいと思います。

Bobbio

2019年1月20日日曜日

2019年イタリア美術の旅: ロンバルディーア

私は約一ヶ月イタリアにいるので、その間に二つの旅ができるかもしれません。

トスカーナを提案したので、もう一つはロンバルディーアです。

San Lorenzo, Milano

ミラノが今年の出入り地なので中南部はあり得ません。初日はミラーノへ夜着くので一泊します。ミラーノへ、もし行ったことがない人がいたら、屋根に登る時間がなくても、やはり一度はドゥオーモを見るべきだし、もし時間があれば聖アンブロージョや聖ロレンツォのような特別な聖堂もあるし、ブレラ始め博物館も目白押し、何度ツアーで行ったって見てないところは幾らでもあるはずです。ブレラだけでも三日は欲しいほどです。

Monza

でもとにかくミラーノは自分で行けるからいいという人が多いと思うので、他都市を紹介します。まずものすごくお勧めなのがモンツァ。私はまだ留学生の頃に行ったのですが、ツアーなんかでは全然知られてない所にこんなに素晴らしい物があるんだ、と驚嘆したのがモンツァでした。しかもまだ下手くそなイタリア語だったにも関わらず、一般公開されていないところを鍵を開けてガンガン見せてくれたので、聖書にあるように、イタリアは志ある者には扉が開かれる国だということを実感したのもここでした。

Tesoro del Duomo, Monza

最大の見所は間違いなく大聖堂宝物館です。ここにはなんと7世紀から11世紀という、極めて希少価値の高い時代の、極上の作品が揃っています。「あ、これもここにあったのかっ!」と、イタリアの西洋美術史の本に載っている物が幾つもあって感動しました。


もちろん司教座聖堂も実に見事です。その華やかなファサードはイタリアのゴシック聖堂とはこういうものだと宣言しているようです。アルプス以北の威厳のある、暗く重々しいゴシック聖堂とは打って変わって、明るくキラキラしています。

museo Autodromo

時間がなくて行ってないのですが、車好きの人に有名な博物館もあります。ここはF1の開催地なので車目当ての人で賑わうこともあります。

ま、とにかくモンツァはミラノからあっという間の距離にある上、内容は素晴らしく、街も大変きれいでショッピングにも適していますから最初か最後にぜひ入れたいです。実はここで買ったセーターがあまりに気に入っていて何世紀も捨てないでいます。流行と関係ないデザインなんだけど、いくらなんでも古いから捨てようかと思いながら好きすぎて捨てられない。モンツァのブティックの思い出です。

Vigevano

次に提案したいのがヴィジェーヴァノです。内緒だけど私はまだ行ってません!私が行ってないのは変なほど、そのルネサンス広場と中世の城は有名です。今更だけど、私の有名はテレビとか旅行代理店とかとは違います。西洋美術好きにはってこと。お間違えのないように。城壁の跡と屋敷の中庭の左に、縦長の広場が見えるでしょ。名高い美しい広場はそこ。

Vigevano

ね、素敵でしょ?当然のごとく、このでき過ぎた広場で歴史衣装に身を包んだ行列をやります。以前、イタリア学会の石坂先生(同志社大学でルネサンス研究をされて、去年退職されました)からこの葉書をいただき、行きたいなーと思って以来、機会がなくて行けてないので今度こそと思っています。

ヴィジェーヴァノはパヴィーアと近いのでパヴィーア再訪も大歓迎です。パヴィーアはミラノ公の壮大過ぎるお墓が有名ですが、街の方。ここは何と言ってもイタリア王が戴冠した街で、ランゴバルド人の首都でした。

Pavia

もしくは数年前一日違いで入れなかったボッビオの博物館へも行ってみたいです。ボッビオへはピアチェンツェからのんびりバスを乗り継いで行ったのですがパヴィーアからもいけると思うし、ピアチェンツェから行ってもいい。その時は当然ピアチェンツァに2泊はしないとね。

Bobbio

ボッビオは西洋修道制の父の一人、アイルランド人修道士聖コロンバンが612年に開いた修道院。ヨーロッパ中に影響を与えた大図書館があった。キリスト教史を勉強する者にも、本を愛する者にも夢のような憧れの地。今は完全な避暑地でヨーロッパ人には夏に人気がある。この前行った時には、一足違いで夏が終わって博物館が閉まっちゃって、修道士も遠方から来るから、いくら頼み込んでも間に合わなかった。でも友人と二人でめちゃくちゃガーリーな部屋に泊まって、素晴らしい空気を堪能しました。この小さなガーリーな宿のオーナーとはロックで気があったので(ホテルにローリングストーンズの巨大な看板がある)一軒丸ごと借りたら楽しいと思う。

Piacenza

ピアチェンツァは見るとこあり過ぎ。中世の映画の舞台のような、市庁舎を囲んだ、中世ファンなら行かずにはおれない広場があって、ロマネスク聖堂が幾つもあって、やたら広大な博物館もあるし・・・カフェもおしゃれ。

Villa reale, Monza

わー、もう行きた過ぎる!!何度行っても好きなので、行きたいとこだらけ!!!!みんな!行きたいとこ考えてる?最終的には参加者の意見を総合的に判断して、私が決めるけどさ。

2019年イタリア美術の旅:ピサ

Pisa! ピーサ!

「奇跡の広場」という名からも分かるように中世ヨーロッパで最初に最も輝いた街ピサ。

Torre pendente, Pisa 

ツアーでは広場だけ、しかも斜塔のアホらしい写真を撮って通り過ぎるのではあまりに勿体無い。本当は一週間ピサだけに留まって周辺地域と博物館と全ての聖堂を見尽くしたい。そんなピサをちょこっと紹介。

Piazza del miracolo

奇跡の広場は、キリスト教徒の一生を象徴的に表しています。生まれて「洗礼堂」、様々な宗教儀式、毎日曜日のミサは「司教座聖堂」、都市国家ピサの誇りである「塔」で全員集合。最後に「聖なる野」要するにお墓に埋葬され、故人の煉獄時期を短縮するためにも、みんなで祈りを捧げます。

Campo Santo, Pisa

ピサはこの奇跡の広場だけでも十分に1日かかるだけ見がいがあります。このところ長く大修復に入っていたピサですが、ほぼ町中の修復が終わりそうです。最も重要な大聖堂クーポラ(ドーム)も完成しました。傾きが世界中で話題になる斜塔も元気です。


イタリアを旅する時、最も気をつけなくてはならないのは修復中かどうか。折角長年夢見て、やっと辿り着いて見たら、修復のビニールに覆われていたなんて、悲しくてやってられないでしょ。


特に「カンポサント=聖野」の巨大なフレスコの修復が終了したことは、中世美術愛好家にとっては見逃せない。私はルッカからすぐということもあり、美術史的にも非常に深い関係にあるピサには何度も行った事がありますが、このカンポサントのフレスコがもっとはっきり見えたらどんなに良いだろうに、といつも思っていました。


またいつも思うのですが、風景が及ぼす影響は非常に大きく、街が丘の上にあるとか、川が流れているとかいったことは、街をより魅力的にする決定的な要素です。そういった意味で海沿いのプーリアの街は実際の建築物以上に素晴らしい印象を与えます。ピサやルッカはトスカーナの内陸でしかも平地なので、南イタリアの海岸沿いの街のような白黒はっきりしたような派手さはありません。トスカーナの多くの街は、穏やかで落ち着いた雰囲気を醸し出していて、フィレンツェのように観光の嵐に晒されなければ、本当にのどかな印象です。

Santa maria della Spina,Pisa

ピサ中央駅から有名な「奇跡の広場」へ行くには川を渡ります。バスに乗ってしまうと、この珠玉の小さな聖堂「聖荊(イバラ)」聖堂は通り過ぎてしまいます。本当に小さな聖堂ですが、これはイエスの茨の冠の荊の聖遺物容器なのだから小さくて当然なのでした。本当に小さいくせに完全な美しいゴシック様式の装飾は流石です。

San Sepolcro, Pisa

この印象的な形状の「聖墳墓」聖堂は、エルサレムのイエスのお墓を意味する聖堂で、十字軍時代の騎士団によるものですが、悲しいかな街のど真ん中にあり、地面が今では低くなってしまっていることなど相まって、酷い荒れようでした。それこそ何十年も前、私は留学時代からここが気になっていて何度も訪ねたのですが、泣きたくなるような状態で放置されていたのに綺麗になりました!私には人ごととは思えないほど嬉しい出来事です。文化財、街や公共の場所を汚す人々は、心底教養のない人々です。教養というのはテストで良い点が取れるとかそういうことでは無く、公共の精神を持てる事だと思うのです。

Museo nazionale di San Matteo, Pisa

ピサは中世の早い段階から繁栄し、ガリレオはじめ大勢の知識人たちが滞在した大学の街としても知られています。そのため様々な博物館がありますが、個人的には圧倒的に聖マタイ修道院を改造した国立博物館が好きです。というか愛しています💕私が最も愛する木彫像や磔刑像が沢山あり、ドナテッロの素晴らしい作品もここにあります。

Donatello

中世貨幣の収集は世界一を誇るのですが、長い間見ることができないでいます。私はかつて見せてもらったのですが、今はどうなのでしょう?9月までには時間があるので交渉するつもりです。その時にルッカがいかに先進地域だったかを痛感したのを、今でもはっきりと覚えています。中世初期に残っている貨幣って、世界中にほとんどないんです。

一般旅行客には完全に無視されている場所も大好きです。何しろルッカのヴォルト・サントがピサにもいるのですが、それがなかなかいい感じの巨大木彫で誰もいない聖堂で一人、写真を撮りまくりました。中世史家の間ではなかなかの人気なんですよ。

Piazza Cavalieri, Pisa

ピサではほとんどの人が奇跡の広場に集中しているので、他のところへ行くと一気に地元民のようになります。大好きな「騎士広場」は、今は中学校などになっていますが、元は美術史の父ジョルジョ・ヴァザーリがデザインした館と聖堂が美しい素敵な場所。初めて訪れた時には「これが中学なんてなんて素晴らしいんだろう。私の学校とどれだけ差があるだろう」と、つくづくため息をつきました。先に書いたヴォルト・サントのある聖堂も近くなのでよくこの辺で休みます。バールもいきなり観光客が減って、時間が止まったような感じです。

San Paolo a Ripa,Pisa

驚くほどルッカの聖堂とそっくりなのがリーパの聖パオロ聖堂です。この他の中世のロマネスク聖堂たちは、ひたすら司教座聖堂にお客を取られて置き去りにされてきましたが、少しづつ修復しているようです。見学できることを微かに期待しています。

Mura di Pisa

ヨーロッパの都市にはよく植物園もあるのですが、特に科学で名を成したピサ大学ですから広場(公園)があちこちにあり、空間に余裕があります。中世には全て囲まれていたピサの市壁の上を歩く人々です。ルッカと比較すると笑っちゃうくらい狭いですが、逆に壁って感じはしますよね。ぜひお散歩したいです。

航空券も買って本気でやる気になったので、行く人は早く連絡ちょうだい。そうしないと航空券が心配だから。旅は航空券は自分で買ってもらう。その他は向こうに一週間全部で10日で15万円くらいです。夕食、入館料などは別。

連絡:romanici@gmail.com